問題点は日本政府の態度に

“交渉役”ドレイミ氏、楽観見通しも

 【バグダッド=岡本道郎】イラクでの日本人人質事件で、ミズハル・ドレイミ・イラク人権擁護協会会長は12日午後(日本時間同夜)、読売新聞の電話取材に対し、誘拐犯と見られる組織との交渉で、人質に危害は加えないとの言質をとっていることを明らかにした。同氏はまた、人質解放交渉の問題点が「日本政府の態度に一切変化が見られないことだ」と指摘する一方で、「まもなく解放されるだろうと思う」と楽観的な見通しを示した。

 同氏はファルージャ一帯に居住する有力部族ドレイミ部族の一員で、同部族内での影響力は高く、アラブ要人とのパイプも太いとされる。1991年の湾岸戦争後、パリに本拠を置く「イラク人権擁護協会」に合流、旧フセイン政権に対する反体制運動に身を投じた。イラク戦争前後から、米国主導のイラク再建に反対し、占領反対の国内民族主義勢力結集を図っている。(読売新聞)
[4月13日1時11分更新]




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